以前の記事で一酸化炭素中毒に罹ったことを書きました。
その治療ないし予防に対して、
釣藤散(ちょうとうさん)の使用について言及していました。その効果について追加で書きたいと思います。
釣藤散を使用した感想
結論から言うと、効果大でした。
以下の様な症状がありましたが、確実に改善傾向にあります。
・頭痛
・全身倦怠感 感冒様
・横隔膜周囲の筋肉痛
・左肩の凝り?筋肉痛?
・軽度の嘔気
上記の様な症状が改善せず持続していました。
仕事に復帰したのですがなかなか集中できず、疲労感もあり非常につらい状況でした。
しかし釣藤散を使用し始め、翌日には6割程度の症状が改善していきました。以降も徐々に平時と変わらない状態まで戻ってきています。
西洋医学に頼ってもおそらく採血して問題がないと言われ、解熱鎮痛薬で観察であったでしょう。
漢方薬の妙味はこういったところにあるのだと再認識しました。
釣藤散とは
釣藤散(ちょうとうさん)は漢方薬の一種です。
11種類を配合した生薬で、ツムラでは47番に該当し、主に虚証(きょしょう)に対して使用されます。
虚証とは、簡単には活気のない方を指します。
詳しくはいずれ記事にします。
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昭和期漢方復権に貢献した矢数道明先生曰く、
「虚羸(きょるい)して気逆(きぎゃく)するを鎮静する薬能がある」と述べています。
要約すると、
「体力なく痩せ、気が上に逆流することを防ぐ」となります。
虚羸(きょるい)とは体力が衰え痩せてくることを指します。つまり釣藤散には体力を回復し、補脾(ほひ)作用が期待できます。
さらに気が巡り、下半身に下降せず上昇していたものを防ぎ循環が改善あうるため、慢性的に経過する頭痛やめまい、不眠に使用することがあります。
東洋医学的に、脾臓には飲食物の消化・吸収を助け、体中に気を配る働きを行うと考えられています。それを補う効果があるわけです。
西洋医学的には、血管を拡張し血圧を下げる効果や、活性酸素除去、中枢神経におけるセロトニンやドパミンの賦活、末梢循環改善効果があると報告されています。
このためか、脳梗塞などの後遺症で頭痛やめまいを訴える方に処方されることも多いようです。
症例によってはかなり使える漢方薬だと再認識しました。
ではまた