「米は力!」
上記は去年流行ったフレーズです。
古来から日本人は米と共にあり、米が資産であった時代があるほど密接です。
近年食事の西洋化に伴い米の消費量が少なくなっているようです。しかしそんな米には様々な効能効果があります。
今回から何回かに分けて、玄米について書きたいと思います。
玄米とは
収穫した稲から種籾(たねもみ)をはずした状態の「種」のことです。
そこから果皮や胚芽、糠(ぬか)等を取り除くと白米になります。
しかし取り除かれる上記の部分には、ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富です。白米に比べて、玄米には食物繊維は6倍、ビタミンEは12倍、ミネラルは5倍含まれるといわれています。
リンゴやブドウ、ミカン等の果物も同様で、美味しくないと捨てられる皮に栄養素が豊富なのは有名ですね。美味しいだけでは健康とは言えないということです。
玄米の種類
以下の様な種類があります。
・分づき米(ぶづきまい)
・発芽玄米(はつがげんまい)
・酵素玄米(こうそげんまい)
分づき米とは、硬くて食べにくい玄米の糠(ぬか)層を除いたものです。
除く割合によってそれぞれ7分づき(ななぶづき)、5分づき(ごぶづき)等、3分づき(さんぶづき)と表現します。
発芽玄米とは、種である玄米を僅かに発芽させたものです。発芽により一部成分や酵素が増えるとの報告があり、フェラル酸やオリザール、GABA等の報告があります。
酵素玄米とは、小豆(あずき)と塩を混ぜて炊き、3日熟成させたものです。GABAの増加や発酵食品としての効用も期待されており、離乳食としても使われることがあります。
玄米の効能
薬膳としては以下の様な特徴があります。
・五味 甘味 ⇒ 滋養増強
緩和作用(痛み、緊張)
・水滞(すいたい)の改善
水分の調節作用あり
むくみ、めまい、鼻汁)
その他にも以下の様な効果が期待できます。
・咀嚼(そしゃく=かむ力)機能向上
・便秘解消
・健康長寿
咀嚼機能向上
白米よりも硬く、噛み応えがあります。
近年食事が柔らかくなる傾向があり、その影響が懸念されています。特に注意したいのは、認知機能に対する影響です。
高齢になると筋力が下がり、咀嚼機能が低下します。より柔らかいものや食べやすい物を好むようになり、認知機能が低下するという報告があります。
また、高齢者にガムをかませると脳血流が増えるという報告や、残っている歯の本数と認知症に関連があるという報告も有名です。
上記は岩手医科大学が発表した文献になります。8020群とは、80歳になっても歯を20本以上残している人達のことです。歯がない方や義歯を使用している群よりも赤い部分が多く、脳血流が保たれていることが分かります。
こう書くと高齢者しか関係がないと思われるかもしれませんが、若い方が意識することをお勧めします。歯が抜ける原因は歯周炎であり、日々の管理がとても重要だからです。
詳しくは過去の記事も参照して下さい。
便秘解消
以前の記事でも書きましたが、食物繊維の摂取は便秘の解消につながります。ともすれば腸内環境の改善につながり、年齢に関係なく様々な効果が期待できます。
白米より少し消化が悪いため、炊飯器でたくよりは粥(かゆ)に適しています。
以前の記事でも書きましたが、私は朝に玄米の中華粥を食べています。体の冷えに対してもそうですが、腸内環境を整えることも目的としています。
そのうち作り方を記事にしたいと思います。
健康長寿
これは結果論ですが、咀嚼(そしゃく)機能の維持や認知症の予防、多数の栄養素や腸内環境の改善により、健康的な生活が望めるでしょう。
是非試してみて下さい。
rakuten:f462152-satsumasendai:10000421:detail
上記は私も購入している合鴨米の玄米です。
合鴨米(あいがもまい)とは、農薬を使わず田んぼにカモを話して害虫を駆除する方法で栽培されている米のことです。自然な味わいで噛めば噛むほど味があるお勧めの米です。
ふるさと納税なので、楽天スーパーセールの時に購入することをお勧めします。
一つ注意事項があります。
玄米が体にいいからと食べ過ぎは禁物です。食物繊維が多いため、腸の壁に張り付いて吸収障害を起こすことがわかっています。
特に幼い方や高齢者は要注意です。
何事もバランス良く、色々なものを少量摂取することが重要だということです。
ではまた